2021年7月19日 11:00
ふかわりょう MC 3カ月で実感した変化“指揮者から弾き振りに”
自分を含めた出演者を“楽器”と見立て、それぞれの“音色=人間性”を引き出すことがMCの役割だと語る。
「僕はその人の人柄を引き出したいんです。人柄があるからこそ、言葉に力が生まれる。僕はゲストの発言をコントロールできませんが、言葉が運ぶその人の人間性をお茶の間に届けたい。それが番組に求められていることの一つだと思うんです」
■“ポスト出川”の陰にあった葛藤
94年に芸人としてデビューしたふかわだが、MCの仕事に挑戦するまでは葛藤もあったようだ。昨年11月に発売したエッセイ集『世の中と足並みがそろわない』(新潮社)では、先輩にあたる出川哲朗(57)から“ポスト出川”と指名された過去を明かしている。
しかし、《出川さんを尊敬しているだけに、生半可ないじられ芸人では「ポスト出川」は務まらない》と別の道に方向転換することを決意。そして新天地であるMCに巡り合ったという。
「当時、漠然と感じていた自分の本質とテレビで求められる“ふかわりょう”の乖離が激しくなっていったんです。『やがて自分が破綻するな』っていう危惧がありました。そんな時に出川さんから“ポスト出川”に指名してもらったのですが、『こっちだぞ』って誘われることによって生じる拒絶反応を信用したという感じです。