くらし情報『「一匹も殺したくない」東京の獣医師と、亡くなった台湾の獣医師をつなぐ思い』

2021年7月22日 19:48

「一匹も殺したくない」東京の獣医師と、亡くなった台湾の獣医師をつなぐ思い

「十二夜」が大ヒットして、台湾は殺処分ゼロに向けて進みはじめました。その過程のなかで、2016年ひとりの獣医師が亡くなります。動物愛護センターの獣医さんが32歳の若さで自ら命を絶ったんです。遺書には、「私の死によって、捨てられた動物にも命があるということを知ってほしい。問題の本質に向き合ってほしい」 と書いてあったといいます。これは台湾で大きく報道されました。

その獣医さんは非常に優秀で、「殺処分を止めたい」という思いから動物愛護センターに就職。改革を繰り返しながら、処分数を減らしていきました。
その過程で、台湾は2017年までに殺処分をゼロにすることを決めました。「殺処分ゼロ」というのは理想的な目標ですが、準備が整っていないなかで、突然処分をやめてしまうとセンター内が過密状態になり、犬たちにとってもつらい環境になると、その獣医さんは、頭を悩ませていたといいます。その方は処分をする時に、散歩をさせて、ご飯をあげた後、腕の中で注射をしていたといいます。その注射を自分に打って、亡くなったんです。その方が死を選んだ本当の理由はわかりません。ただ、犬の命を奪いたくないという真摯な思いと立ちはだかる現実の前に苦闘していたのだと思います。

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