くらし情報『ヒマラヤへ通う美容師 リウマチの激痛を乗り越え見えたもの』

2021年8月2日 11:00

ヒマラヤへ通う美容師 リウマチの激痛を乗り越え見えたもの

仏典を求め20世紀初頭、日本人として初めてチベットに入国したのが、大阪・堺出身の僧侶・河口慧海だった。

「当時のチベットは鎖国状態。そこで慧海師はまずインドに渡って情報収集しながら語学を習得。ネパールに移動して登山の稽古。そうやって歳月をかけて、日本人という素性を隠し、西ネパールから越境できる道を模索しチベットへ入った。私、『同じ大阪人や』って勝手に親近感、持っちゃって」

じつは慧海もまた、リウマチが持病だった。

「それを知って『えー!』って声を出すほど驚きました。親近感どころか、運命を感じました。
慧海師のルートを辿ってみたい、そう思ったんです」

■人の温かさに触れた旅路

稲葉さんは03年、チベットのカイラスを巡礼。04年には西ネパール・ムクチナートに。そして、07年、西ネパール研究の第一人者で、西ネパール登山隊の隊長だった故・大西保さんと知り合い、登山隊の一員として、初めてドルポに。

「ずっと夢見てた場所でしたから、嬉しかったです。しんどかったけど、それを上回る楽しさがありました」

09年にも同登山隊に参加。さらに自ら遠征隊を立ち上げ12年、16年と、計4回、夏から秋のシーズンに様々なルートでドルポを横断した。

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