くらし情報『金融課税所得の真実 年収100億円より年収400万円の方が税と社会保険料の負担率が高い』

2021年10月21日 11:00

金融課税所得の真実 年収100億円より年収400万円の方が税と社会保険料の負担率が高い

よりも高くなるのだ(表内の2)。

過去、株の配当にかかる税金は35%、譲渡益は26%という時代はあったが、株取引を活性化させるという大義名分のもと、’07年にはいずれも10%にまで減税され、現在は20%となっている。

“株持ち”に優しいこの税制が、富裕層の資産形成を助けてきたのは間違いない。労働者の実質賃金は下がり続けるなか、アベノミクスが始まったこの9年間で、日本の上位40人の大富豪の資産は6兆円から24兆円に増えたという。

「アメリカの金融所得課税は、利益の額に応じて0%、15%、20%の段階的課税に加え、州・地方政府税などがかかります。イギリスも配当金に7.5%、32.45%、38.41%の段階的課税を導入。一律の分離課税があるフランスとドイツも、それぞれ税率は30%と26.375%と日本より税率が高い。コロナで広がった格差の抑制のため、各国では金融所得課税を増税する動きもあります」(山家さん)

立正大学法制研究所特別研究員で、税理士の浦野広明さんが語る。


「税金や社会保険料の負担は、憲法に基づき、支払える能力に応じて支払うべきというのが原則です。仮に’19年の所得税の最高税率を、’74年当時の75%の税率にしただけでも11兆円870億円の税収が確保できます。

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