2021年10月29日 15:50
保険証としての運用開始も、マイナンバーカードぬぐえぬちぐはぐ感
そのほかのメリットは、転職などで健康保険証が変わっても、マイナ保険証はそのまま使え、処方薬の情報や特定健診の結果がネット上で確認できます。そして11月からは医療費の詳細も閲覧でき、’21年分からの確定申告で医療費控除に利用できるようになります。
とはいえ、使える医療機関が1割未満では便利とはいえません。自分が通う医療機関の1つでも使えないところがあると、従来の健康保険証を手放せないからです。
そもそもマイナンバーカードは、パスポートと同様、大事に保管して持ち歩きたくない人もいるでしょう。さらに、消えた年金問題や、先日は97万件に及ぶ年金振込通知書のミスがあったばかり。国のデータ管理に信頼をおけない人もいて、マイナンバーカードの普及率は38.1%と伸び悩んでいます(’21年10月1日・総務省)。
驚いたのは公明党の選挙公約です。
マイナンバーカードと連携しキャッシュレス決済を行った人に、新たに3万円分のマイナポイントを付与することを掲げました。’20年9月から買い物額に応じた最大5,000ポイントの還元キャンペーンがありましたが、その際もらった人はまたもらえるのか?ポイントの付与には買い物をしなければならず、生活が苦しい人に届きづらいのでは?疑問が残ります。