くらし情報『「最後の絵画展」早くもピンチ! 蛭子さんの集中力が途切れる』

2021年12月5日 06:00

「最後の絵画展」早くもピンチ! 蛭子さんの集中力が途切れる

「まだ大丈夫?」

としきりに話しかける。

あきらかに注意力が散漫になっている。

やはり……。

認知症の症状として「もの忘れ」が代表的だが「集中力の低下」も始まる。毎月1回1時間ほどの人生相談の取材でも、30分を過ぎると、蛭子さんは困った顔をして森永さんに「まだ大丈夫?」と聞く。

森永さんが「大丈夫ですよ。次に仕事は入っていませんよ」と答えても、蛭子さんはソワソワがとまらない。

蛭子さんの落ち着かない様子を前にして、いつも私は慌ててしまう。
本日中に聞いておかなければいけない読者の悩み事はまだ残っている。なんとかしなければ。急かすように蛭子さんに“ゆるゆる”の回答をしてもらおうとしていた……。

再び蛭子さんが森永さんに“ねえ助けてよ”という表情で「まだ大丈夫?」と声をかける。

電池がとまったように、蛭子さんが右手にもったペンはピクリとも動かない。

もはやこれまでか……。蛭子さんの集中力が切れたようだ。

スケッチブックに描かれた絵は、黒いサインペンで描かれたまま。
色が塗られていない。未完成といってもいい。

蛭子さんのかつてのイラスト作品は、シュールさも魅力だが、グラフィックデザインを目指していただけに、独特な色彩感覚による色遣いも特徴のひとつだった。

蛭子さんのキレやすい集中力──。絵画展プロジェクトの大きな壁となって立ちはだかった。

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