育休取得の榎並アナ 仕事中断の不安に「きっと多くの女性も同じ」
など、本番前のアイドリングトークを楽しむ。
スタジオに移動するのは、本番5分前。テレビ画面で見るおなじみのセットの所定の位置で、眉間のシワをクリクリと指でほぐしながら、原稿を見やる。
「15秒前です……10秒……5、4、3、2」
スタッフの秒読みが始まると、現場の空気も変わる。カメラの向こうにいる視聴者と向き合う。
「みなさん、こんにちは」
フジテレビの“夕方の顔”である榎並アナは、画面から感じられる印象そのまま、明るくさわやか。
最近、イクメンパパとして注目されているのは、昨年9月、2週間の育休を取得し、その奮闘ぶりをSNSにアップしたことが話題になっているからだ。
「正直、びっくりするくらいの反響があって、写真をアップするたびにネットニュースで取り上げられました。
3万人くらいだったフォロワーも、4万人以上に。それだけ男性の育休利用はめずらしいのかもしれませんね」
報道番組では冷静沈着にニュースを伝える榎並アナだが、育児の現場ではオロオロしたり、固まってしまったりの連続だった。
ところがーー。
生放送後の反省会を終え、一目散に帰途につき、エレベーターを降りた瞬間からネクタイをはずしはじめる。