くらし情報『無罪訴え94歳になったアヤ子さん支える弁護士 国を許せない思い』

2022年4月17日 06:00

無罪訴え94歳になったアヤ子さん支える弁護士 国を許せない思い

鴨志田さんは、そう説いて、全国各地で精力的に講演活動を行っている。

無実を叫び続けるアヤ子さんの半生を横糸に、アヤ子さんの雪冤を求める自身の半生を縦糸にしたノンフィクション作品「大崎事件と私~アヤ子と祐美の40年」(LABO)も出版し、周知のために尽力している。

「大崎事件では、これまでに地裁で2回、高裁で1回、再審開始決定が出ています。ところが、いずれも検察官の不服申し立てにより、開始決定が覆された。つまり、アヤ子さんは『有罪か無罪か』ではなく、『再審を行うか、否か』で、27年もの間、闘わざるをえなかった。これを私たちは『再審妨害』と呼んでいます。

日本の法律のルーツであるドイツではすでに『検察側の不服申し立て』は廃止されています。いまの日本の再審制度そのものを改正しなければ、冤罪被害者は救われません」

裁判記録によれば、79年10月15日、アヤ子さんの義弟が自宅横の牛小屋の堆肥のなかから遺体で発見され、事件が発覚。
被害者の長兄(アヤ子さんの夫)と次兄が犯行を自供した。殺人と死体遺棄容疑で取調べを受けるうち、殺人はアヤ子さんの指示、死体遺棄は次兄の息子も加えた4人の犯行だったと、2人の自白が変化する。

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