2022年5月21日 06:00
叩きツッコミ 錦鯉はOKでカミナリはNG?伝説の講師語る「痛くても笑える」境界線
相方がバカなことを言うから叩いて、それで笑いが大きくなるのは確か。とはいえ『痛そう』と思わせた瞬間にお客さんはひいてしまい、笑いは消えてしまいます。それどころか嫌悪感や恐怖感といったものしか伝わらなくなるでしょう」
実際、’17年の『M-1グランプリ』で審査員の上沼恵美子(67)がカミナリの叩きツッコミに対して「叩いて笑いが来ない。あのドツキはいるんやろか」「これ(ドツキ)なしで突っ込んでも笑いは来ます」と述べたこともあった。
■「笑いしか起きないような技術を身につけてほしい」
本多氏は「上沼さんはカミナリの漫才を観て『せっかく面白いネタなのに、頭を思いっきり叩くツッコミはお客さんが恐怖感を覚えるのではないか。笑いが消えてしまいかねない』と指摘されたのでしょう。そういう意味では、この当時のカミナリの叩きツッコミは厳しかったのかもしれません」という。そのいっぽう、上方漫才の巨匠であるオール阪神・巨人の漫才を例に挙げた。
「巨人さんが阪神さんの頭と肩を前後から思いっきり叩くツッコミがあるんです。すると、劇場中に大きな『バーン!』という音が響き渡ります。これも『痛そう』とひいてしまいそうですが、実際はそういう反応になりません。