丘みつ子“よ”が抜けてるぞ!『前略おふくろさま』で倉本聰先生に怒られた
台本に『○○したわよ』とあるところ『○○したわ』と言ってしまったんです(笑)」
その倉本氏が脚本を書くならドラマに出演すると条件を出したといわれているのが、ショーケンこと萩原健一さんだ。
「ショーケンは最初の奥さんがモデルだったこともあって、ファッションも個性的でした。撮影現場には国産車で来ましたが、ショーケンが乗ると、どんな大衆車でも絵になるのですね」
撮影が予定より早く終わると、スタッフや出演者が集まって飲みに行くこともあった。
「当時の日本テレビがあった麴町近辺や、六本木が多かったですね。ショーケンのなじみのお店に行くことが多かったと思います。自分が前に出るというよりも、聞き上手で、音楽やファッションの話題で盛り上がっていました。坂口良子さんや、大部屋俳優だった拓ぼん(川谷拓三さん)など、よくお酒を飲む人が多くて、楽しかったですね」
ショーケンの先輩となる花板を演じた梅宮辰夫さんは、セットの厨房で、たびたび得意の料理を披露したという。
「NGを出したときのために、生の魚は多めに仕入れるんです。
だから、料理の撮影が終わると辰にいが余った魚をキレイにおろしてお刺身にしたり、お鍋を作ったりして『食えよ、食えよ』と振る舞ってくれました」