くらし情報『“レイプ処罰”の条件厳しく…セクハラ裁判判例に見る司法の限界』

“レイプ処罰”の条件厳しく…セクハラ裁判判例に見る司法の限界

2018年2月17日 16:00
 

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’17年10月、米国ハリウッドの大物映画プロデューサー・ワインスタイン氏によるセクハラ疑惑が報じられたのを受け、女優のアリッサ・ミラノが、同様の被害を受けたことの女性たちに向けて、「#MeToo(私も)」を合言葉に名乗りを上げるようツイッターで呼びかけた。

これに応え、有名スターたちだけでなく一般人も続々と行動を起こし、やがて世界的なムーブメントになった。

日本にも瞬時に波及。「#MeToo」運動をきっかけに、政界、教育界、スポーツ界から元NHKの看板アナウンサーの事件まで、押さえ込まれていたセクハラ告発が噴出。長らくセクハラ後進国に甘んじていた社会が、「絶対にNO」と認識を変えた。

「日本では、性暴力被害に遭っても、被害者が警察に相談したり、裁判で加害者を訴えたりということは、とても少ないのが現状です。加害者側が、職場の上司や取引先、師弟といった上下関係を利用したケースが多いので、訴えることで報復を受けたり、職を失ったりすることを怖れて、我慢せざるをえないことがあるからです」

そう語るのは、弁護士の太田啓子さん。太田さんはセクハラ裁判における「日本の司法」に限界を感じている。

「勇気を出して警察に相談しても、性犯罪の捜査の過程で「どこをどう触られたのか」「そのとき、どのような体勢だったのか」など詳細に説明させられ、精神的に耐えられなくなってしまうことも。そのうえ、刑事事件として起訴するには、被害者の体内から、加害者の体液や、デートレイプドラッグなどが検出されるという客観的証拠が必要です。これを得るためには、被害を受けてすぐ警察に行かなければ証拠が採取できず、結局、証拠不十分で起訴に至らないことも多いのです」(太田さん・以下同)

起訴されたまれな事例では、元柔道金メダリストの内柴正人氏が、当時18歳だった部員に酒を飲ませてレイプに及び、準強制性交等罪(旧・準強姦罪)に問われた事件。

「この裁判では、同じ柔道部員が、内柴氏が酩酊状態の被害女性を背負って帰るところを目撃していたことなどから立証され、有罪になりました。性犯罪被害に遭ったらどうすべきか、という情報がもっと広く共有されることが、被害者を救う第一歩です」

刑事裁判に訴えられない場合は、損害賠償を求めて民事裁判を起こすが、ここで問題になるのが、性交の際の“合意の有無”。

「加害者側からは、『確かに性的関係はあったが、彼女も合意していたのだから違法ではない』という反論が、よく出ます。それまでの人間関係がどのようなものだったのか、性的関係の強要はなかったのか等について、いろいろな証拠から判断されることになります」

被害者と加害者が面識のある人間関係の場合、事件があった後も、いつもどおりにふるまわざるをえないこともある。

「うっかり、被害者側が『先日はありがとうございました』などとお礼のメールやLINEを送ってしまい、『性被害を受けた直後の被害者が、加害者に対してこんなことを言うはずはない』などと加害を否定する証拠として利用されることもあります。今後は、『すぐに抗議できなかったとしても不思議ではない』という認識を社会的に広げ、裁判官にも理解を求めていくことが重要です」

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