くらし情報『ハイブリッド弁護士のお悩み相談「覚えのないレンタカーの傷で修理費を請求された…」』

ハイブリッド弁護士のお悩み相談「覚えのないレンタカーの傷で修理費を請求された…」

2018年3月5日 06:00
 

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男性として生まれ、数年前に女性に「トランス」した男と女のハイブリッド弁護士・仲岡しゅん氏。大阪生まれ、大阪育ちの若き闘士が、みなさまのトラブルをシュッと解決!

【今回の相談】「レンタカー店に、つけていない傷の料金を請求されています。出発前の“傷チェック”がかなりアバウトだったのですが、『傷ナシ』にサインしてしまったところ、返却時にバンパー下の傷を指摘され、7万円を請求されました。でも、ぶつけた覚えは皆無。言いがかりとしか思えないのに、払う義務はありますか?」(30代女性・主婦)

【回答】「どんなささいな書類であっても、安易にサインしてしまうと、のちのち「自己責任」を問われるケースはとても多い」(仲岡しゅん

今回は、お金ではなくレンタカーの“貸し借りトラブル”ですわね。こういった、モノの貸し借りのことを、法律上は「賃貸借」と言い、モノを借りる人=借り主の守るべき義務がいくつか指定されています。

そのうちの1つが、「原状回復義務」です。借り主は、賃貸借契約が終了したとき、借りたモノを「原状回復」(民放598条、616条)して返還する義務を負っているのです。これは要するに、「借りたモンはちゃんと元の状態に戻して返してや」ということ。ただし、通常の使用の範囲内で劣化したのであれば、弁償する義務は発生しないのです。

そのうえで、今回のご相談です。貴方がぶつけて作った傷であれば、修理代を弁償する必要はあります(もっとも、通常は業者も保険をかけているでしょうから、今回は保険でまかなえない場合の弁償という前提でお話ししますわね)。しかし貴方にはぶつけた覚えがなく、傷はもともとあった可能性がある。しかし、貴方は「傷ナシ」にサインしてしまっている。

今回のように数万円程度の賠償金で裁判になることはないでしょうけれど、もし裁判になった場合には、傷の大きさや程度によって判断が分かれると思われます。

まず、借りる前からバンパーがボッコボコにへこんでいたと仮定してみましょう。そういった場合、普通は「傷ナシ」にはサインしませんよね。もし貴方が確認時に猛烈にぼんやりしていて、ボッコボコのバンパーが目に入らず、「傷ナシ」とサインしてしまったのであれば、貴方の主張は通りにくいでしょう。

逆に、子猫が引っかいたようなかわいらしい傷であった場合は、見落として「傷ナシ」にサインしても不自然ではありません。「このくらい、まあええか」と、傷として認識せずに見逃した可能性も多いにありますから、賠償金を払う必要はないと思われます。

今回の傷は「バンパー下」にあったということですし、気づかなくても不自然とは言えません。よって、貴方の賠償責任は発生しない可能性が高いです。

とはいえね。サインというのは、「同意した」という証しですから、法律上とても大きな意味を持ちます。どんなささいな書類であっても、安易にサインしてしまうと、のちのち「自己責任」を問われるケースはとても多いんですのよ。

“読まず・確認せず”の、安易なサインは決してするな。わたくしからの提言ですわ。

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