くらし情報『服薬の常識を変えた「夢のゼリー」の裏に龍角散の初の女性役員』

2018年3月31日 11:00

服薬の常識を変えた「夢のゼリー」の裏に龍角散の初の女性役員

 

「龍角散に勤める前、私は臨床薬剤師として、病院の薬局に勤務していました。そのとき多くの患者さんが薬を飲むのに苦労していること、病気を治すための薬というものが理解できない子どもにとってはただ嫌な行為であるということを痛感したんです。どうして飲みにくい薬を作るのか理解できず、全ての人にとって苦痛になっている課題を解決した新しい薬を作りたいと考えました。だから、臨床の世界から製剤の世界に移ったんです」

患者さんに寄り添いたい。守りたい。それが、福居さんの製薬の原点だ。200年以上の歴史がある老舗の製薬メーカーらしくアンティークの薬ダンスが配された応接室で、福居さんはソファに浅く腰掛け、ちょっと前のめりの姿勢で話す。

「ゴホン!といえば」のフレーズでおなじみの龍角散の銀色の缶をパカッと開けると、付属の小さなサジについての解説を始めた。


「このサジは、去年の10月から小さな穴を開け、すくった粉がスムーズに口に落下するように改良しました。粉体力学的な観点から考案したんです。江戸末期に開発された龍角散ですが、生薬の効能を生かした原型はそのままに、いまでも進化を続けています」

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