くらし情報『【最終回】ハイブリッド弁護士のお悩み相談「出版社から連載終了を告知された」』

【最終回】ハイブリッド弁護士のお悩み相談「出版社から連載終了を告知された」

2018年4月2日 06:00
 

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男性として生まれ、数年前に女性に「トランス」した男と女のハイブリッド弁護士・仲岡しゅん氏。大阪生まれ、大阪育ちの若き闘士が、みなさまのトラブルをシュッと解決!

 

【今回の相談】「雑誌『女性自身』でコラムの連載を始めてから、もうすぐ1年になります。ところが3月になって、担当編集者から『今月いっぱいで連載終了』と告げられたのです。連載開始時も口約束で、契約書はいっさい交わしていません。法的に連載終了にあらがうすべはありませんか?損害賠償請求もできないものでしょうか?」(30代女性・コラムニスト)

 

【回答】「結論を言いますと、連載休止もやむをえませんし、また損害賠償請求も困難と思われます」(仲岡しゅん

 

雑誌で執筆する契約は、いわゆる業務委託に当たります。そして、業務委託には、おおまかに「請負」の場合と「準委任」の場合があり、今回は「請負」という前提で考えてみましょう。

 

請負というのは、「ある仕事を完成すること」を一方が約束し、もう一方が、その仕事の結果に対してその報酬を支払う契約類型です。

 

コラムの執筆も、原稿を完成させて出版社に納め、出版社はそれに対して報酬を払うわけですから、請負の一種になると思われます。

 

そして、民法641条には、「請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除をすることができる」と規定されております。

 

つまり、コラムの連載は、出版社が必要な損害さえ賠償すれば、いつでも打ち切ることができます。理不尽に思われるかもしれませんが、連載というのは出版社の事情に左右されるわけです。

 

では次に、今回のケースで、損害賠償を請求できるかどうかを見ていきましょう。

 

たとえば、来週以降も連載が続く予定で話が進んでおり、原稿も2カ月先の分まで書きためてあるにもかかわらず、「来週で打ち切りや!なんや?もう原稿書いとる?そんなもん、知らんわーい!」と、担当編集者が突如、キレ気味に通告してきた場合。すでに書いてしまった原稿の報酬相当額については、損害賠償請求できる可能性はあるかもしれません。 

しかし今回の事案は「今月いっぱいで」と言われたということですから、終了の予告があったわけです。であるなら、あなたに発生した損害というのはないはずです。

 

結論を言いますと、連載休止もやむをえませんし、また損害賠償請求も困難と思われます。

 

そもそも、連載期間も定めないままにアバウトな約束で始まった連載なんですから、終わるときだって、そんなもんでしょう。それがイヤだというなら、出版社とは連載開始前に条件を確認し、契約内容を書面で残しておくべきだったのです。

 

その点、わたくしは弁護士。この連載開始時は、もちろん、出版社とは入念な協議のうえで完璧な契約書を交わし……。

 

って、あれ?そんなん書いたっけ?飲み屋のテキトーなノリで始まった話のような気がしてきましたわ。え、ほんで、この連載、今日が最終回なん?んなアホなー!

 

というわけで、1年間続いたこの連載も、今回で終了です。そして新年度からは、わたくし、大阪で「ウルワ綜合法律事務所」を新規開業いたします。

 

わたくしにトラブルをしばいてほしいあなた、あるいは、わたくしにしばかれたいドMなあなたとは、ぜひ、新事務所でお会いいたしましょう。これからはリアルに、あんたのトラブルしばいたる!!

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