子どもと電車に乗車、目の前に座っていたのは強面のお兄さん
小学校低学年の息子を病院に連れて行くため、学校帰りに二人で電車に乗り込んだときのことです。
帰宅ラッシュの時間は避けたつもりだったのですが、車内は満員。
当然、席は空いておらず、車内半ばの座席の前に息子と立っていました。
ふと見ると、目の前の席に座っていたのは金髪で細い眉、がっしりした体つきの強面お兄さん。
以前、強面のおじさんに「子どもがうるさい!」と注意されたことがあったため、小心者の私はお兄さんと目を合わせないように下を向きながら、息子が騒がないことを祈っていました。
「座りたい!」大声を出す息子に困り果てていたら
ビクビクしていた私の願いも届かず、具合の悪かった息子は、「ママー、座りたい……」と言い出しました。
「静かにしよう、我慢して、もう少しだから」
「もう疲れたー……」
周囲に申し訳ない気持ちでそんなやりとりをしていたとき、例のお兄さんがバッと立ち上がりました。
そして無言で、息子に席を譲ってくれたのです。
そのときでした。
席に座った男性を一喝
息子が一瞬戸惑い、すぐに座らなかったためか、すっと横からサラリーマンの男性が、お兄さんの空けてくれた席に座ってしまいました。