2020年11月12日 12:00
恐るべき“映画の子供”の誕生!『泣く子はいねぇが』で鮮烈な劇場監督デビューを飾る佐藤快磨監督とは?
サッカーを高校卒業と同時にやめてから情熱を傾けられるものがなかったんですけど、そのときに“これだ!”という感じで映画作りに一生携っていきたいと思ったんです。
── ニューシネマワークショップでも監督をしたんですか?
卒業制作の監督に選んでいただいて、初めて役者さんに出てもらう『ぶらざぁ』(13)というタイトルの30分の短編を撮ったんです。その現場で、役者さんが自分の書いた脚本通りに演じてくれているのを見たときに、これまで生きてきて感じたことのない濃密な空気と空間を感じて。その衝撃が大きかったですね。
── 続く『ガンバレとかうるせぇ』(14)は高校サッカー部の女子マネージャーが主人公の映画ですけど、あの話はどこから?
大人になってから、高校時代のサッカー部の仲間やマネージャーとお酒を飲む機会があって。そのときにマネージャーが選手のために裏でしてくれていたことを初めて知ったり、選手とマネージャーの“勝ちたい”という気持ちは違うからと決めつけて、どこか疎外していたことを思い出したんです。そのあたりを、ある種の皮肉を込めて描けたらと考えたんですね。
── この作品は、ぴあフィルムフェスティバルPFFアワード2014で映画ファン賞と観客賞をW受賞し、第19回釜山国際映画祭のコンペティション部門「ニューカレンツ」