2020年11月12日 12:00
恐るべき“映画の子供”の誕生!『泣く子はいねぇが』で鮮烈な劇場監督デビューを飾る佐藤快磨監督とは?
にインスパイアされたあのラストシーンが真っ先に頭に浮かんだんですけど、是枝監督から「このラストシーンがいちばん泣けるように直せ!」って言われ続けました。でも、あそこは最初の脚本からまったく変わっていないです。
── 以前の取材で監督は「父親でもない自分が父性を探す映画を撮ったら新しいものができると思った」と言われましたが、どんな経緯でその考えに行きついたんですか?
年齢を重ねれば重ねるほど、父親になったり、家族を持つ自分を想像できなくなったんです。そこから、そんな自分が父性に目覚めるのはタイミングなのか? それともある一定の時間なのか?って考えるようになって。そこを映画を撮りながら探して行けば、新しい父親の物語になるという確信があったんです。
キャストと一緒に考えていった「父になるとは?」「母になるとは?」
── 主演の仲野太賀さんとは『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』に続いて2度目のタッグですね。
たすく役は、最初から太賀くんに決めていたんですけど、今回は前回と違い、僕も太賀くんも責任と覚悟を持ってこの映画に臨んでいたと思います。だから、意見をぶつけ合うことができたし、考えが共有できるまでふたりとも諦めなかった。