2021年9月3日 12:00
「カオスを浴びるような作品になる」加藤和樹×田代万里生 ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』対談【後編】
すごく不思議な関係性なんだけど、傍から見ているといいバディ感がある。なんかそこはやっていて心地いいですね。妙な安心感があって。
田代そういうところで僕らの色っていうのが出たら嬉しいです。劇場で一緒にお芝居をするのは初めてですけど、『マタ・ハリ』の稽古の時、僕がひとりでラドゥーを練習していると、いつも突如アルマンとして入って来てくれていたんですよ(加藤は初演でアルマンの役も演じていたので)。
加藤やってたね(笑)。
田代その時は遊びでやっていた感じもあったけど、今はその延長で本気でやっているような感覚もあります。
――楽しさが伝わってきます。
では最後に、今、世の中は明るいとは言えない状況ですが、その中でこの作品を観ようかなと思われているお客様に伝えたいことはありますか?
田代日常で、なにかに抑制されていたり、言いたいけど言えないことがあったり、やりたいけどやれないことがあるような中で、この作品は、音楽も、物語も、芝居も、全部振り切っているんですよ。落ちるところまで落ちて、やりたいところまでやって、人はバタバタ死んでいくし、
加藤(笑)
田代みんな好きなこと言ってるしね(笑)。