くらし情報『Fukase 映画『キャラクター』で俳優デビュー「もう一人の自分のような感覚で両角と共鳴していた」』

2021年6月11日 07:00

Fukase 映画『キャラクター』で俳優デビュー「もう一人の自分のような感覚で両角と共鳴していた」

優しいやつは殺人しないだろ!と。一方で言ってることはわかるなと思い、当時渡されていた未完成の台本に書かれているセリフをとりあえず優しい声で喋ってみようと。その喋っている声を自分で聞いて過ごす日々を続けました。

この声のイメージからまずは両角の喋り方を決めたんです。そこからどんどん両角の人間が自分の中でつくり上げられていきました。

Fukase 映画『キャラクター』で俳優デビュー「もう一人の自分のような感覚で両角と共鳴していた」


ーー声からキャラクターの理解を深めていったんですね。

両角は快楽殺人犯のように殺人をして興奮する人間ではありません。基本的にフィクションで描かれる殺人鬼って人が悶え苦しむのを見て喜びや興奮を覚える快楽殺人犯が多いと思うのですが、台本に書かれていた両角にはそういった要素が全く出てこなかった。
参考にできるものは一切ないと考え、自分の優しい声をキーワードにちょっとずつ肉付けしていきました。初めてのことなのでこれが本当に正しいやり方かは分からないですけど、自分の中では役を掴みやすかったです。

ーーキャラクターを掴んでいく中で両角というキャラクターに対して共感できる点はありましたか?

最初は正直、両角は自分の目的のために命を奪う人間で最強のエゴイストだから共感できるところがないなと。

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