プロデューサー・ワッキーが熱い思いを語る 舞台『Mother~特攻の母 鳥濱トメ物語~』取材会レポートが到着
だから、正直何も考えずに稽古に望むようになりました。
でも、稽古場に入った瞬間に、これから命をかけて戦いに行く若者たちの世界にその場がぐっと引き締まっていて、不思議と当時に帰っていく感覚になって……。だから、役作りをするまでもなく、すごく自然に“この子たちを守りたい”“見送ってあげたい”という気持ちで、トメさんの役に入っていけました。それからは、性別も国籍も問わず、トメさんの大きな心、人間愛みたいなものを、お芝居を通して学ばせてもらっています。
私の今までの仕事の中では非常に異色というか、なかった役なので、今回もまた新しいトメさんが自分の中から生まれてくるんだろうなと期待しています」
これを聞いたワッキーは、「やっぱりこの人でよかったなと思いました」とつぶやくと、その理由をこう語った。
「トメさんの役は、演技がうまいとか、声がいいとかいうことよりも、“トメさんのような人”にやってもらいたかったんです。皆を分け隔てなく平等に扱って、大きな心で、明るくて。浅香唯という人は、トメさんそのものみたいな人。
かわいいから、とか、昔ファンだったから、とかじゃないんですよ!……かわいいんですけど(笑)」