2021年12月17日 12:00
佐藤寛太が語る『軍艦少年』への想い。「23歳の自分ができることをすべて注いだ」
同世代の俳優が頭角を現す中で、言葉にならないモヤモヤがあったと思います。自分が関わった作品をうまく愛せなかったりもして、初めてその感情に相対した自分に海星が抱いているモヤモヤが響いたんでしょうね。
――その感覚は実際に演じてみても変わらなかったですか?
佐藤振り返ってみると、“演じる”って感覚はあんまりなかったです。原作で描かれている場所をそのまま映画のロケで使っているので、それも自分にとってありがたいことでした。どうやって演じたらいいんだろう、みたいな気負いも全然なかったと思います。
完成した映画を観て僕もグッときました
――原作にあわせて金髪にして、制服も同じデザインですよね。
佐藤制服は一緒のものを作っていただきました。衣装は2、3パターンくらいしかなくて、家で着ている寝巻きは私服なんですよ。
海星っぽいのを買っていったら、監督がいくつかの候補の中から選んでくれました。これは初めて言ったかもしれない(笑)。
――海星はケンカばかりしていますけど、ふとしたときに心のきれいさが感じられる役ですよね。
佐藤めっちゃまっすぐで、いい子です。人の悪い部分を自分が信じる気持ちで照らしていくような強い芯を持った子だから、演じる上でも親しい人に見せる表情とかでちゃんと変化をつけていこうと思っていました。