『MiMiNOKOROCK FES JAPAN』10周年前祝いは第1回目と同じく吉祥寺CLUB SEATAで パーカーズらが登場【ライブレポート】
を放って、5年ぶりの“Special Edition”のステージを飾った。

UMEILO
この“Special Edition”では10代や若手のバンドの出演が多いが、そのなかで異色となったのはEnfants。2021年末に活動を終了したLAMP IN TERRENのフロントマン、松本大(vo/g)が中心となって新たにスタートしたバンドである。松本自身、「楽屋がすごくキラキラしていて……唯一、共通項があるとすれば前髪の長さくらい」とMCをしたが、重ねてきたキャリアにあぐらをかくことなくステージに、観客に真摯に向き合って、研ぎ澄ました、ヒリヒリとするギター・サウンドを放ち、「HYS」から叫びをあげていった。低音のベースがうねり、漆黒のグルーヴが加速する「デッドエンド」に観客は痺れるように体を揺らし、続くブリティッシュロックのきらめきと、繊細にして重厚なアンサンブルが冴える「Kid Blue」で体温を上昇させる。

Enfants
手を上げたり、自由に楽しんでほしいと言いながら、「でもめっちゃ沈む曲やります」と「R.I.P.」からスタートした後半も観客を翻弄するように、アクセルを踏み込んで乾いた景色や風を感じさせたかと思えば、一転して無重力の空間を寄るすべなく漂うような「惑星」