森田剛の思う“言葉の信用性”「本心は目と言葉に出る」
ドラマ『アナウンサーたちの戦争』(NHK)が2023年8月に放送されてから、一年。このたび劇場版として全国公開されるにあたり、主人公の伝説のアナウンサー・和田信賢を演じた森田剛は「あらためて、この作品に参加できた喜びを感じています」と心中を教えてくれた。
太平洋戦争時におこなわれていた、アナウンサーたちによる電波戦を描いた本作。この物語は、決してフィクションではない。かつて実際に起こっていたことだ、と史実を噛み締めながら、和田の思いやプレッシャーを追体験した森田。撮影当時のことを振り返ってもらいながら、和田信賢をどう捉えているかを含め、言葉の持つ重みについて問いを投げてみた。
伝説的アナウンサー・和田信賢を演じて感じた「言葉の重み」
太平洋戦争時、アナウンサーたちはラジオに乗せる言葉の力で、国民の戦意を高揚させろ、という国の意図を背負っていた。いわゆるプロパガンダに加担していたことになる。
実在したアナウンサー・和田信賢を演じるにあたり、脚本や資料を読み込んだ森田は「彼のように、嘘のない言葉を話す人を演じることに、興味があった」という。
「本編で出てくるセリフのように、和田さんは『虫眼鏡で調べて、望遠鏡で喋る』を、そのまま地でいくような人なんです。