風間俊介「のたうち回って作り上げたい」 新作『フロイスーその死、書き残さずー』でこまつ座初出演に挑む

(撮影:You Ishii)
内乱の続く戦国時代の日本でキリスト教の布教活動に努め、貴重な資料となる『日本史』を執筆したことで有名な宣教師ルイス・フロイス。井上ひさしの書いた評伝小説『わが友フロイス』と同じく、フロイスを題材に、井上を師とする劇作家・長田育恵の書き下ろした完全オリジナル作品が、こまつ座の新作公演として登場する。主人公フロイスに扮するのは舞台、映画、テレビドラマ等数々の作品に出演するほか、情報番組のパーソナリティーなど活躍の場を広げている俳優、風間俊介。こまつ座初出演、そして演出を担う栗山民也との“再会”を心待ちにしているという風間に、新作舞台にかける思いを聞いた。
台本の、奥行きの広さに恐れ慄きました
――こまつ座の作品に初登場ですね。主に井上ひさし作品を上演するこまつ座の舞台にどのような印象をお持ちでしたか?
人間の剥き出しの感情を見せることで、つねに真理に触れる……そんな印象でしょうか。剥き出しがゆえに汗の匂いだったり、泥臭さといったものを感じるのだけれども、それが美しいと思える瞬間がある……というのが、勝手ながら僕の中ではイメージとしてありますね。こまつ座さんは多くの役者たちが憧れる場所でもあります。