2021年12月24日 12:00
「喜びを思い出して、僕らと共にハッピーになって」『SINGIN' IN THE RAIN ~雨に唄えば~』アダム・クーパー インタビュー
原作映画が作られたのは第二次世界大戦直後で、人々の憂鬱な気持ちを元気にしようという意図があったそうです。今年のロンドン公演の際には、人々がコロナ禍で起きた悲劇を忘れて、喜びを思い出そうとしているように感じました。僕も劇場でしか感じられない、周りの人たちと一体となる体験を伝えたいと強く思いました。
――40トンの大雨の中、アダムさんがずぶ濡れになりながら軽やかに歌い踊る「Singin’ in the Rain♪」のシーンはまさに名場面。足元の水をバシャーン!と客席に蹴り込み、前方席のお客さんたちがレインコート姿でその水飛沫を待ち構えているのも最高です。他にお好きなシーンを教えていただけますか。
たくさんあって選ぶのが難しいですね。ふたつあげましょう。
ひとつはキャシーがはしごを登ってドンに会いに来るところです。ドンとキャシーの恋が発展するところで、とても素敵なシーンです。もうひとつはドンとコズモが歌う「Moses Supposes(モーゼスサポーゼス)」。すごく楽しいシーンです。
『SINGIN’ IN THE RAIN ~雨に唄えば~』2021年ロンドン・サドラーズ・ウェルズ公演より撮影:MANUEL HARLAN
バレエダンサーから俳優に、10年演じたドンも今回が最後。