4年ぶりの再演『天保十二年のシェイクスピア』 熱い思いの溢れる公開稽古&囲み会見レポート
藤田が「2020年に私たちのカンパニーは初演を迎えましたが、残念ながら全公演を上演することが叶いませんでした。僕は2020年の上演を共に作り、共に戦った仲間たちの思いをきちんと胸に抱き、2024-25年版をこのカンパニーで作っています。井上ひさしさんが作った、日本人のルーツを問う物語。このカンパニーでしか作れないと自信を持ってお届けできる作品です。夢は大きく“世界中の劇場で上演したい”。お客さまには劇場で大いに泣いて、大いに笑っていただけたら」と野望も織り交ぜつつ意気込みを。
前回はきじるしの王次を演じ、今回は佐渡の三世次に挑む浦井は「お稽古をしながら、やはり2020年の思い出が浮かんできます。志半ばで終わり、最後まで全うできなかった思いも含め、板の上に立つと『もう一度スタートが切れたんだな』と思いました。
きっと(2020年に鰤の十兵衛を演じ、2021年に亡くなった)辻萬長さんも見てくれていると思って、笑顔で頑張りたい」と話した。
その鰤の十兵衛役を新たに演じる中村梅雀も「井上ひさしさんの言葉の力と、宮川さんの音楽が気持ちよく、カンパニーのパワーと温かさが本当に素晴らしい。私も今までお見せしたことのないような役をやっています。