2021年3月21日 23:45
福山雅治、全曲バラードで示した30年の軌跡「音楽は時空を超える」
を歌い終える頃、足元には桜の花びらが積もっていた。
時空を超えながら想いを馳せることができるのが音楽の力
純白の世界で歌い始めたのは『Slow Collection』未収録の最新バラード「心音」。心電図をモチーフとしたような波形が映し出され、直前の「はつ恋」とはまた全く異なる心模様を描き出していった。続いては、昨年10月にリリースから9年で100万DLを達成、NHK紅白歌合戦でも披露した「家族になろうよ」。曲が生まれた10年前と比べ、家族の在り方が多様化していると語り、「血の繋がりがなかったとしても家族と呼べる存在、掛け替えのない家族と呼べる関係なんだという考え方、感じ方…いろいろな家族の在り方が現在の日本にも世界にもあると思います」と実感のこもったコメントを続けた。形はどうであれ、大切に想う人との連帯は不変であり、普遍的。晴れたり稲妻が走ったりと変幻する空の演出の下、揺るぎない家族愛を歌い届ける姿は力強く、確信に満ちていた。
本編最後の曲を前に、「音楽というものは時間や時空、様々なものを超えていくことができる装置なんだ、ということを改めて感じました」と語り始めた福山。
「ある曲を聴いた時は気持ちが過去に戻ることもできるし、更に、未来に気持ちを持って行くこともできる。