くらし情報『坂東巳之助「自分の身体を十分に使い、美しい荒事の芸を」11月歌舞伎座『寿曽我対面』への意気込み』

2021年10月23日 10:00

坂東巳之助「自分の身体を十分に使い、美しい荒事の芸を」11月歌舞伎座『寿曽我対面』への意気込み

また三津五郎は常々こんなふうにも語っていたという。
「父は本当に歌舞伎や歌舞伎舞踊をするための体つきで、手足の長さ、顔の大きさとバランス、実におさまりのいい体形でした。父に比べれば、僕はいわゆる現代人の体形です。羨ましいなと何度も思いました。実力がどうこうという以前に体形は変えようがありません。でもその父から、”僕は君のようには背が高くないし手足も長くない。だから基本的なことは教えられるけれど、僕にも教えてあげられないことがある。大事なのは自分の身体を十分に使って、良い形を見つけて表現することだよ”と。
そんなふうに言ってもらったときは僕自身救われる思いでした」

五郎のこしらえをした巳之助の写真を目にすると、やはり三津五郎の面影が重なる。
「父の生前からよく似ているとは言われていました。それが正直居心地が良くない時もありましたが、亡くなってみると諦めというか開き直りというか、”そりゃそうですよね”と(笑)。似ていると言われることに、こそばゆさが薄くなってきたのかもしれません」

坂東巳之助「自分の身体を十分に使い、美しい荒事の芸を」11月歌舞伎座『寿曽我対面』への意気込み

『寿曽我対面』曽我五郎=坂東巳之助 (c)松竹
昨年の3月以降、コロナ禍の影響で出演を予定していた公演が次々に延期・中止となっていったことについては「なにしろ正体のつかめていない未知のウイルスですので、一つ所に人を集めてお芝居をごらんいただくというのは難しいだろうと。

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