2022年6月24日 18:00
パリの凱旋門を包む、壮大なプロジェクトの全貌を紹介 『クリストとジャンヌ=クロード “包まれた凱旋門”』 21_21 DESIGN SIGHTにて開幕
そして、メインとなる展示会場では「包まれた凱旋門」を多彩な角度から紹介する。ギャラリー1では凱旋門を包むための巨大な布の製作過程や、ロープの強度実験などを紹介する動画、緻密に作られた凱旋門の模型、ドローイングのレプリカなどが展示される。ふたりの構想に忠実なものにするために、様々な角度から各分野のプロフェッショナルたちによる検証が緻密に行われていたことが伺える。
凱旋門を包む巨大な布は、ポリプロピレン製で再生可能な銀色のコーディングが施された青い布。巨大な凱旋門を包むため、25000㎡以上にも及ぶ布を、ドレープを折り出したり、運搬の準備のために丸めたりと、作業も非常に大掛かりだ。また、凱旋門に刻まれたレリーフ(浮き彫り彫刻)や凱旋門の角などが損傷しないよう、さまざまな形で保護されれていたこともわかる。
展示風景より
展示風景より
展示風景より、クリストによる「包まれた凱旋門」のドローイング(レプリカ)
会場には凱旋門を実際に包む際に制作されたポリプロピレン製の布や強度の高いロープを用いたインスタレーションも展示されている。実際のプロジェクトを見ていなくとも、現地の雰囲気を感じ取ることができるだろう。