2022年2月7日 17:30
古川雄大×谷賢一インタビュー 新感覚の舞台で、「言葉の迷宮」の虜になって
撮影:川野結李歌
大きな鼻のコンプレックスに悩みながらも、美しいひとりの女性を深く慕い続けたフランスの詩人シラノ・ド・ベルジュラック。口下手で学識のない恋敵の身代わりとなり、彼女に恋文を綴り続けたシラノのせつない物語は、日本でもストレートプレイやミュージカル、はたまた新派の舞台となって多くの人の心を惹きつけてきた。2019年秋、その有名なラブストーリーがマーティン・クリンプによって脚色され、ロンドンのプレイハウス・シアターに登場。「前代未聞の現代版シラノ・ド・ベルジュラック」と評された作品は、ローレンス・オリヴィエ賞でリバイバル賞を受賞し、大絶賛を受けた。NT(ナショナル・シアター)ライブの上映でも話題を呼んだ本作が、古川雄大主演、谷賢一翻訳・演出のタッグで日本で初めて構築される。台詞のみならず、ラップが飛び交う!? 想像を超えた『シラノ・ド・ベルジュラック』、開幕を前に、古川と谷が本作に仕掛けられた“謎”について語った。
挑戦状のような作品
――古川さんは10年ぶりのストレートプレイ主演だそうですね。本作に心惹かれたポイントを教えてください。
古川ミュージカルをやらせていただく機会が多い中で、ずっとストレートプレイをやりたいと思っていました。