“配達員”森田剛が海辺の町で醸し出す不穏な空気 『台風23号』開幕
森田剛と間宮祥太朗がW主演を務める舞台『台風23号』が10月5日(土)に東京・THEATER MILANO-Zaにて開幕した。初日公演を前に取材会が行われ、森田と間宮に加え、木村多江、藤井隆、伊原六花、駒木根隆介、秋山菜津子、佐藤B作、演出・脚本・出演の赤堀雅秋が出席し、その後、通し稽古の模様が公開された。
物語の舞台となるのは、戦後最大級と言われる台風が接近中の海辺の町。舞台の下手には役場があり、手前には最近では珍しくなった、灰皿が備え付けられたベンチがあり、上手にはスナック「ひまわり」。建物の様子や街並みを一見して、高齢者の割合が高そうな、古びた田舎の町であろうことがわかる。
10月だというのに熱中症になりそうな暑さの中、配達員の男(森田)は膨大な量の荷物を延々と運び続け、合間の時間でようやく昼食にありつく。そこへ台風の接近に伴い、花火大会を実施するか否かで対応に追われる役所の職員の秀樹(藤井)、介護ヘルパーの田辺(間宮)、スナックのママ・雅美(秋山)と帰省中の雅美の娘の宏美(伊原)、認知症を患う父(佐藤)の世話に追われる秀樹の妻・智子(木村)など、町の人々が次々と姿を見せる。