2021年6月12日 12:00
音楽の多様性(Varietà)を楽しむ素敵な時間 枝並千花プロデュース「Varietà」企画
気鋭のヴァイオリニスト枝並千花プロデュースによる人気企画「Varietà」公演vol.7が目前だ(6月25日:霞町音楽堂)。
2014年にスタートしたこの企画の趣旨はすばり、「1つのコンサートの中で、色々なジャンルの音楽が聴けるコンサート」。「今のクラシック演奏家は、クラシック以外のジャンルを必要以上に他ジャンル化してしまう傾向にあると感じています。もちろん、クラシック音楽という文化を大事にしていかなくてはいけないのですが、考え方が固まり過ぎていて、聴き手が聴きたい音楽が何かを汲み取る努力をもっとしなくてはいけないのではないかと思います」と語る枝並の想いからスタートしたこの企画は、“音楽の多様性(Varietà)のテーマ通りバラエティに富んだ内容が持ち味だ。過去6回の公演履歴も多種多様。素敵なゲストを交えて描き出すステージはさながら社交場のような趣だ。
7回目となる今回は、東京都交響楽団首席チェリスト古川展生を筆頭に、若手実力者を集めた弦楽五重奏ほかを披露する。会場となる「霞町音楽堂(西麻布)」は、客席数80席でワインバーを併設した親密な空間だ。
「大人の隠れ家」とでも言えそうなこのホールで、演奏者の息遣いや交わされる目線までがリアルに感じられる素敵な時間を味わいたい。