2021年6月18日 18:00
“本当の友達”ってどんな人? ピクサー最新作『あの夏のルカ』監督が語る
誰もが人生の中で、アルベルトのような友達が必要なんだと思います。
この映画のルカとアルベルトは、僕と親友が数年前に話したことが基になっています。僕らは“どうして僕たちの友情は特別なものになったんだろう?”って考えたんです。そこでは僕らは、お互いを成長させ、お互いに学び合い、ふたりが違う道に進んだとしても友情を共に連れていくことができたからだって話になりました。僕にもアルベルトみたいな友達がいたから、自分の夢を追うことができた。僕は“もし親友に出会わなければ、いまの自分はあっただろうか?”とも考えるんですよ」
劇中のルカとアルベルトは“名コンビ”になるだけでなく、それぞれが迷ったり、立ち止まったりしながら自身の進むべき道を見つけ出していく。もちろん本作はピクサー作品なのでコミカルなシーンやハラハラする場面がふんだんに盛り込まれており、アニメーション表現はフルCGだが、監督の大好きな日本のアニメーションを観ているような感覚になる。「リアルな動きではなく、“絵が動いていること”に喜びを感じられるアニメーションにしたくてスタッフとは何度も何度も話し合いをしながら制作にあたりました。
物語を進める上で絶対に必要か? と考えるとカットされてしまうようなシーンでも、絵を動かす喜びに満ちたシーンは入れるようにしています。