現代美術家・青木野枝と三嶋りつ惠の二人展が東京都庭園美術館で それぞれが鉄とガラスを用いてアール・デコの装飾空間に新たな光をあてる
重い素材とされる鉄に向き合う青木は、鉄を溶断する時に現れる内部の「透明な光」から様々なインスピレーションを得ており、一方、三嶋は身の周りに溢れる光の表情に心を寄せ、ガラス作品を通して「光の輪郭」を描き出そうと試みてきた。光に対する意識は異なるものの、ともに光に特別な想いを寄せるふたりの作品が生み出す陰影に富んだ空間と、時間や季節ごとに移ろう光を受けて変化する展示風景が、観る者に特別な体験をもたらしてくれるに違いない。
東京都庭園美術館 本館 第一階段
新作の公開のほか、作家インタビューや作家自身が撮影した写真イメージ、制作工程がわかる映像や資料の紹介もある。現代を生きるふたりの作家が今、何を想い、何を見つめているのかにふれられるのもまた、現代美術の展示の興味深いところだ。関連プログラムにも力を入れている同館では、今回もまた作品との出会いを深め、対話をつむぎだす多様なプログラムを予定している。詳しくは、公式サイトでご確認を。
画像提供:東京都庭園美術館
<開催概要>
『そこに光が降りてくる青木野枝/三嶋りつ惠』
会期:2024年11月30日(土)~ 2025年2月16日(日)
会場:東京都庭園美術館(本館+新館)