2021年1月14日 12:00
古代オリエントからルネ・ラリック、濱田庄司まで240点を紹介 パナソニック汐留美術館『香りの器 高砂コレクション展』
ルネ・ラリック 香水瓶《レフルール(コティ社)》
《レフルール(コティ社)》は、ラリックが最初にラベルデザインを依頼された香水。彼は紙ラベルではなく、ガラス製プレートを発案し、バカラ聖の瓶に貼って販売したところ大好評となった。本作は、その後に制作されたラリック社製のもの。
ルネ・ラリック 香水瓶《蝶々》 1911年
ルネ・ラリック 香水瓶《ユーカリ》1919年
ルネ・ラリック 香水瓶《光に向かって(ウォルト社)》
目に見えない「香り」のイメージを的確にボトルのデザインに落とし込み、なおかつ大量生産も可能にしたラリック。彼がガラスの香水瓶を手掛けたことで、その後の香水瓶のデザインは大きく変わっていったのだ。
続く「第2章 日本の香り」では、日本独自の発展を遂げた香りの歴史をたどっていく。6世紀の仏教伝来とともに始まった日本の香りの歴史では、「香道」という独自の芸術も生まれるようになった。
展示風景より
この章では、香道に関する道具類のほか、濱田庄司、河井寛次郎、板谷波山などの名工が手掛けた香炉や、現在放送中の大河ドラマ『麒麟がくる』にも登場した香木「蘭奢待」などを展示。独自の発展を遂げた日本の香り文化をしっかりとたどることができる。