離ればなれで育ったふたごの物語 劇団四季『ふたりのロッテ』約10年ぶりに上演中
(撮影:荒井健)
劇団四季のファミリーミュージカル『ふたりのロッテ』が、8月25日(日)まで、東京・浜松町の自由劇場で上演中だ。
ドイツの作家エーリッヒ・ケストナーが、第二次世界大戦後まもなく発表した同名児童文学が原作のこのミュージカルは、1971年にニッセイ名作劇場“こどものためのミュージカル・プレイ”として初演されて以来、全国公演を中心に各地で上演を重ねてきた。この間、演出、振付、舞台美術なども何度かブラッシュアップされ、前回公演から約10年ぶりの上演となる今回も、一部演出に手が加えられている。
四季のファミリーミュージカルは3歳未満の子どもでも入場可能なこともあり、夏休みに入って親子や家族連れの観客が目立つ客席には、シートクッションを借りて席に座る小さな子の姿も見られた。どの子の顔も楽しそうで、これから何が始まるのかというワクワク感がこちらにも伝わってくる。
物語は、オーストリアとの国境近くにあるドイツのケーニッヒ湖のほとりから始まる。この地の「子供の家」で夏休みを過ごすために、オーストリアとドイツの子どもたちが集まってくるが、ウィーンから来た少しおてんばで元気いっぱいのルイーゼ(田原沙綾/東沙綾のWキャスト)