2021年6月25日 07:00
TOKASレジデンス2021成果発表展『A Scoop of Light』開催決定 世界の現実を映すクリエーター5名の作品を紹介
武蔵野美術大学空間デザイン学科卒業の菊地智子は、過去のトラウマや、それを乗り越えどう生きるか、他人の苦しみをどう分かち合うかを主題に、韓国在住の北朝鮮人や、北朝鮮人と中国人の両親のもとに生まれた子供たちの物語をとおして考察するマルチスクリーンの映像作品を展示する。
韓国やベルリンを拠点に活動するYujuは、アジア人権団体「Metoo-Asians」をとおして、ドイツ国内で表面化するアジア人差別問題にスポットを当て、その差別の現実を社会に訴えかける映像作品を展示。美術とパフォーマンス・アートが交差する独自の作品制作を 行っているヴェーバーは、「地球外生命体に向けた求愛ダンス」というテーマに取り組み、撮りためたビデオ・クリップをもとにフェイク・ドキュメンタリーを発表する。パリ国立高等美術学校卒業後もパリを拠点に活動するダルルは、東京在住のアラブ圏出身者へのリサーチや、異邦人としての視点から見えてくる表象としての日本や祖国をもとにした作品シリーズを展開した。
社会のはざまに埋もれていたかもしれない現実にフォーカスを当て、今世界で起きていることや、様々な課題に対峙していく方法を探り出そうとしている。