2019年7月5日 07:00
現場にはカメラとVRゴーグル!? 超実写版『ライオン・キング』は“どこ”で撮影されたのか?
ショットをセットアップできるんだ。そして、一旦それで編集して、それを(VFXのチームに)渡すと、他の映画と同じようにビジュアル・エフェクトのパイプラインに進むことになる」
つまり、本作は実際にはジャングルに行っていないのに、映画の世界に“入り込み”、多くの実写映画と同じようにキャラクターの演技や立ち位置を目で見てから、カメラをかついで撮影アングルを探したり、ショットの計画を立てて撮影が進められたようだ。そのため、ファヴロー監督は本作に『ライトスタッフ』やトム・クルーズ主演の『アウトロー』などを手がけた重鎮カレブ・デシャネルを撮影監督に招いた。フィルムを駆使して重厚なヴィジュアルを描いてきたデシャネルが能力を存分に発揮できるだけの“撮影現場”がそこにあったからだ。
ファヴロー監督は「アニメーション映画とかCGやエフェクトをたくさん使うシークエンスではすべてのフレームが決められ、すべてがプリビズ(簡易のコンテ動画)化されるから、あまりに完璧すぎる雰囲気になってくる。アニメーションとしては良く見える。でも、実写映画では本物の動物たちを見ているかのように感じられるマジックトリックが欲しい」と語る。