くらし情報『三浦直之が「透明な防潮堤」をモチーフにしたロロの新作を語る』

2020年1月8日 10:00

三浦直之が「透明な防潮堤」をモチーフにしたロロの新作を語る

る。』も高い評価を受けた。こうした原作ものを手がけたことで「他人が書いた言葉にどう向き合っていくか」に悩んだと言い、たとえば同性愛者の高校生の青春を描いた『腐女子〜』では「自分はゲイではないから、そこに対して変に感情移入した言葉を書くことは、むしろ原作に対して間違った行為なんじゃないか」と苦悩した。非当事者が、当事者の言葉を書く。それは、確かにある種の傲慢さを孕んだ行為だ。けれど、そんな傲慢さを敏感に察知し、真摯に向き合える繊細な感受性があるからこそ、三浦直之のつくる作品は人に優しいのだと思う。

「自分は間違えるかもしれない、人を傷つけるかもしれないという怖さは今も続いています。でも、劇団は俳優と一緒につくるものだから。
もし僕の言葉に対して違和感があるなら、必ず俳優が言ってくるだろうと信じて頑張って書くしかない」
『四角い2つのさみしい窓』は1月19日(日)に阿南市情報文化センター コスモホールで徳島公演を行い、 1月30日(木)から2月16日(日)までこまばアゴラ劇場で東京公演を開催。その後、福島・三重をめぐる計4都市ツアーを予定している。

取材・文:横川良明

三浦直之が「透明な防潮堤」をモチーフにしたロロの新作を語る

ロロ撮影:三上ナツコ

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