5時間の一大エンターテインメント! 田中俊介・須賀健太・坂口涼太郎が誘う“江戸のテーマパーク” 木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』
河竹黙阿弥の傑作を、現代に鮮やかに蘇らせる──。木ノ下裕一監修・補綴、杉原邦生演出による木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』(さんにんきちさくるわのはつがい)。9月15日(日)、いよいよ東京で幕を開ける本公演より、和尚吉三、お坊吉三、お嬢吉三を演じる田中俊介、須賀健太、坂口涼太郎にインタビュー。“キノカブ”ならではの「完コピ稽古」の感想やそれぞれの役柄についてどんなふうに“現代化”されるのかなど、たっぷり語っていただいた。
役作りのベースとなった完コピ稽古
──田中さんと須賀さんはキノカブ初参加、初めての完コピ稽古の感触はいかがでしたか。
田中本当に自分にとって有意義な時間だったと感じています。完コピ稽古の段階で、自分が取り組む役はどういったキャラクターなのか、どんな気持ちの流れなのかを深く掘り下げることができましたから。当初、完コピ稽古と上演台本の芝居は全くの別物と思っていたので、「ふたつもなんて時間がたりない!」と焦っていましたが、むしろ完コピをしたことで、よりスムーズに上演台本の稽古に入っていくことができました。
須賀当初は、古語の台詞がなかなか頭に入ってきませんでした。通常の会話の台詞であれば、そこで何を言いたいのかということを覚えれば割とすんなり入ってくるものですが、それができなかった。