2021年9月18日 10:00
鳥越裕貴×石丸さち子、吹き溜りの中に咲いた美しい愛を描く「誰でも夢を見るべきだ」
山﨑晶吾君は、美容師から演劇の世界に入ってきた人で、最初から演劇だけをやってきた人とは違った魅力がありました。この芝居に関しては、それぞれの人生を重ねて深追いしたほうが面白い芝居になると思うので、山﨑君とはそういう作業をしたいと思っています。全然出自の違う俳優さんを集められたらいいなとも思っていました。今まで出会う機会のなかった久ヶ沢徹さんが、一番人間の本質的な悲しみや慈愛に満ちた心をどういうふうに表現してくれるんだろうかと、ものすごく興味がありました。
『いとしの儚』メインビジュアル
辻本祐樹君とは会って話をしました。2.5次元では、現実から離れた二次元の世界を、今を生きる俳優が演じる独特のリアリティーですが、今回は思い切り3次元に落とし込みます。とは言え、現実そのままだとお客様が引いてしまう。逆に美しい手触りだけでは、鑑賞物として引いて観てしまう。
ぐいぐいと揺さぶられたあとに気持ちを昇華できるカタルシスが訪れる、そんな瞬間が尊いんです。
ーー鳥越さんは、他の共演者の方々に関してはいかがですか?
鳥越鎌滝さんと山﨑さんは初めてご一緒します。優一さんとは撮影のときに会いましたが、僕が仕える身分でしかないような、トップの強さを感じました。