古典の大役に挑む若手花形俳優たち 『お年玉』も4年ぶりに復活する「新春浅草歌舞伎」本日開幕
そして第2部の打出しは『新皿屋舗月雨暈魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)』。家族を思うからこそ、ついに宗五郎は禁酒の誓いを破る。出演者が全員そろう切狂言だ。
12月に行われた『新春浅草歌舞伎』取材会より
そして今年で浅草歌舞伎を卒業するメンバー達が思い出をこう語る。
「この浅草歌舞伎をひっぱっていく立場を任された初年度の2015年、任せてもらううれしさと不安の中、みんなが積極的に僕に連絡くれて”僕にできること何でもします”と言ってくれたのがすごく心強かったですね。皆でワンチームとなってこの浅草歌舞伎を良くしようという気持が固まった、あの年のことがやはり一番思い出深いです」(尾上松也)。
「この浅草歌舞伎は(二世中村)吉右衛門のおじ様の、播磨屋の演目をさせていただける大事な機会でした。中でも「太十」(『絵本太功記』十段目)の武智光秀を勤めさせていただいたとき、おじさまから直接顔をしていただいたことが忘れられません。
その後の自分の顔をする際の基本となっています」(中村歌昇)。「最初の年、本当にお客さまが来て下さるのか不安と闘いながらも、盛り上げるための事前の宣伝活動として、短期間に大量のバラエティ番組に皆で出演しまくったのが強烈に思い出に残っています」