2020年3月23日 20:00
離婚したら借金の負担はどうなる?財産分与に含まれるパターンをFPが解説
しかし、負債についてはいろいろなパターンがあり、現実にはそれほど単純な問題ではありません。以下、パターン別に借金の取り扱いを説明します。
【パターン1】借金よりも財産の方が多いケース
まず、負債よりも資産の方が多いケースについて説明します。
資産から負債を差し引いて財産分与する
- 【例】夫婦の財産として預金400万円(夫名義)、子供の教育費用に充てたローンの残金が100万円(夫名義)あるケース
このケースでは、400万円から100万円を差し引きした300万円が財産分与の対象です。つまり、夫も妻も150万円ずつ財産を取得できます。
夫は金融機関にその後100万円を返済しなければなりません。夫名義の400万円の預金を夫がもらって妻に現金150万円を支払えば、夫の手元にも150万円が残るので、公平に財産分与ができます。
住宅ローン返済中の家は注意
借金として住宅ローンがあるケースは多いと思います。
住宅ローンの残高は、他の資産からは差し引きしません。住宅ローン支払い中の不動産は、時価(売却価格)とローンの残高のどちらが大きいかで扱いが分かれます。
①売却価格>残りのローン
ローン残高よりも売却価格の方が高い場合には、売却して得た代金でローンを完済できるので、売却が可能です。