2020年9月11日 15:31
ずるい男と一途な男の恋模様を繊細に官能的に表現した芳醇な作品
『窮鼠はチーズの夢を見る』
(C)水城せとな・小学館/映画「窮鼠はチーズの夢を見る」製作委員会
ラブストーリーはたくさんあるが、恋愛というものが本当に見える作品は意外と少ない。水城せとなの原作コミックを行定勲が監督した『窮鼠はチーズの夢を見る』は、恋という現象、恋する人の機微を伝える作品だ。
・成田凌が大倉忠義との狂おしいほどの関係を語る
学生時代から「自分を好きになってくれる女性」とばかり付き合い、今は結婚している恭一はある日、大学の後輩で興信所に勤める今ヶ瀬と7年ぶりに再会する。今ヶ瀬から突然「ずっと好きだった」と告白された恭一は驚きと戸惑いを隠せないまま、自らの保身のために今ヶ瀬のペースに巻き込まれていく。紆余曲折を経て一緒に暮らし始めた2人だが、その関係は相思相愛とは言えないものだった。やがて恭一の昔の恋人や勤務先の社員といった女性たちが介在し、2人の関係は揺れていく。
恭一を演じるのは『大奥』(10年)や主演映画『100回泣くこと』(13年)などで俳優としても活躍する関ジャニ∞の大倉忠義。今年すでに『弥生、三月 君を愛した30年』『糸』など出演作が公開された成田凌が今ヶ瀬を演じる。
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