くらし情報『銃乱射事件を恐れ上映しない映画館も。格差や不寛容の現実映し出す問題作』

2019年10月4日 20:14

銃乱射事件を恐れ上映しない映画館も。格差や不寛容の現実映し出す問題作

コメディクラブに通って熱心に勉強し、自ら舞台に立つ機会も訪れるが、客にはまったく受けない。笑いのタイミングが人と違う彼はどんどん周囲から孤立していく。

1980年代初めのニューヨークを思わせるゴッサムシティは暗く、マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(1976)や『キング・オブ・コメディ』(1983)を思わせる世界だ。大道芸人派遣会社に同僚たちがたむろする情景は『タクシードライバー』を思い出させる。相手に対する善意も悪意も無関心もないまぜになった空間で浮き上がるアーサーは『タクシードライバー』のトラヴィス・ビックルのようであり、テレビトーク番組の人気ホストのマーレイ・フランクリンに憧れる姿は『キング・オブ・コメディ』のルパート・パンプキンを思い起こさせる。この2作に主演したロバート・デ・ニーロがマーレイ役で出演しているのも興味深い。

だが、そこはまぎれもないゴッサムシティ、ブルース・ウェイン/バットマンが生きている世界だ。アーサーの母が救世主のように崇める街の有力者、トーマス・ウェインはブルースの父親だ。ブルースは少年時代に両親を目の前で殺され、そのトラウマが人格に大きく影響しているが、仮に父親を亡くさずに大人になっていたら、どうなっていたか? トーマスはそんなことを考えさせるキャラクターとして描かれる。

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