くらし情報『労働者階級シネマを作り続けるベテラン監督が問う「個人の尊厳」』

2017年3月11日 17:30

労働者階級シネマを作り続けるベテラン監督が問う「個人の尊厳」

労働者階級シネマを作り続けるベテラン監督が問う「個人の尊厳」


■ 映画評論家・秋本鉄次のシネマ道『わたしは、ダニエル・ブレイク』

ロングライド配給/3月18日より東京・新宿武蔵野館ほかで公開
監督/ケン・ローチ
出演/デイヴ・ジョーンズほか

たまには社会派シネマでも観ようという人に、これはぜひお勧めしたい。今年80歳になるイギリスのベテラン監督ケン・ローチが、一度引退宣言をしたが、世界中に広がる格差と貧困を改めて目の当たりにして、これだけは撮りたい、と引退撤回したという。ウディ・アレン(81歳)しかり、クリント・イーストウッド(86歳)しかり。外国映画はつくづくシルバー世代が元気だと思う。

舞台はイギリス。還暦近い大工と若いシングルマザーの“美しき連帯”を描いたこの作品。妻に先立たれ独り身のダニエルは、心臓発作で医者から仕事を止められ、国から雇用支援手当を受けるが、その職安での手続きが複雑この上ない。わざと煩わしくて諦めさせるのが目的か、と思うほど。事務的な係員とのやりとりは、ほとんどブラック・ユーモアに近い。社会派だけど、堅苦しくないのがローチ監督の作風。それがここでも生かされる。

職員とモメていたケイティに加勢したため、一緒に職安を追い出されたダニエルは、ボロ・アパート住まいの彼女の力になろうとする。

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