くらし情報『軽薄でアンニュイ漂うアウトローを渡哲也が好演する名映画』

2017年3月7日 17:30

軽薄でアンニュイ漂うアウトローを渡哲也が好演する名映画

軽薄でアンニュイ漂うアウトローを渡哲也が好演する名映画


■ 映画評論家・秋本鉄次が往年の名作傑作を探る「昔の映画が出ています」

『紅の流れ星
日活/1967年
監督/舛田利雄
出演/渡哲也浅丘ルリ子宍戸錠ほか

根津甚八松方弘樹と著名映画人の訃報が続く中、先月には鈴木清順監督が93歳で亡くなった。独特の美学で知られるその代表作の一本は渡哲也主演『東京流れ者』(1966年)だが、渡哲也が自ら代表作のひとつに挙げていたのが、翌1967年に作られた舛田利雄監督(現在90歳近い高齢だがご健在だ)の『紅の流れ星』である。これは私の日本映画生涯のベストワンでもあるので、往年の名作傑作を探るこの企画のトップバッターに独断と偏見で推したい。

東京で殺しをやって、神戸に身を隠し、しばらく経ったアウトローの五郎が主人公。イイ女の情婦(松尾嘉代)もいて、慕ってくれる子分(杉良太郎)もいるし、地元の刑事(藤竜也)と軽口をたたき合うほど、住み心地は悪くなさそうな潜伏生活だが、どうもなじめない。「東京に帰りてえなあ」が口癖だ。港の堤防にデッキチェアに体を埋め「兄貴、何考えてンすか?」と聞かれると「何を考えようかと、考えているんだよ」と持て余す。“俺の居場所はここじゃない”とばかりに時代と現状に対するアンチテーゼが濃厚だった。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
子どもの教育アンケート
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
instagram
instagram
twitter
twitter
ピックアップ
上へ戻る

Copyright © 1997-2019 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.