くらし情報『西部邁氏自殺幇助と日本相撲協会はどちらが「人命軽視」か』

西部邁氏自殺幇助と日本相撲協会はどちらが「人命軽視」か

2018年4月6日 19:01
 

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Graphs / PIXTA(ピクスタ)

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今年1月に多摩川に入水し、亡くなった東京大学元教授で評論家の西部邁氏の場合、自殺と言うべきか、はたまた自害か、自決か、自死か、自裁か――。

自裁は70歳以上の自己決定に使うもので、現実忌避の自殺とは明らかに異なる。これは、自決なのではないか。

1970年11月25日、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地内東部方面総監部の総監室を、作家の三島由紀夫氏は森田必勝、小賀正義、小川正洋古賀浩靖の『楯の会』メンバー4名とともに訪れ、面談中に突如、益田兼利総監を人質にして籠城。その後、割腹自決した三島氏を森田氏が介錯した。その森田氏を古賀氏が一太刀で介錯したいわゆる三島事件を、西部氏の言論を知る多くの日本人が回顧したことだろう。森田烈士の介錯者である小賀、小川、古賀各烈士には懲役4年の実刑判決が下されている。

西部氏の入水自殺を巡っては、自殺幇助容疑で4月5日、窪田哲学容疑者と青山忠司容疑者のふたりが逮捕された。刑法は同罪を6カ月以上7年以下の懲役又は禁錮と定めており、殺人罪よりも軽いというものの…。

■ 大相撲春巡業で起きた救命行為の場合

一方、京都府舞鶴市で4月4日に行われた大相撲春巡業で、あいさつ中に突然倒れた多々見良三市長の救命措置で駆け上がった女性に、日本相撲協会側が土俵を下りるよう求めるアナウンスをし、協会員が口頭で直接「降りろ」と指示した問題を取り上げてみたい。

市長は土俵上であいさつを始めて約1分後あおむけに倒れた。市長は医師で、最初に土俵に上がった女性のうちのひとりは、市長がかつて病院院長を務めたときの看護師だから、一刻を争う心臓マッサージには適任者だ。市長は病院搬送後、くも膜下出血と診断されたが、幸い命に別条はなかった。

市長が運び出され、女性らも土俵から下りたあと、土俵には大量の塩がまかれたという。協会側は場内アナウンスについて、「人命に関わる状況には不適切な対応で、深くお詫びする」などと謝罪。塩をまいたことについては「土俵で骨折や大きなけががあった際の通例で、女性が土俵に上がったこととは関係はない」と釈明した。

西部氏の一件で自殺幇助罪に問われるであろうふたりの容疑者には刑事罰が待っている。一方、大相撲春巡業で女性看護師を教条主義的に『女性は土俵に上がってはいけない』とした関係者は、仮にこのとき、そのために市長が落命したとしても刑罰に処せられることはない。だが、どちらが生命をないがしろにしたかは、賢明な方には容易に分かることだろう。

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