2015年3月6日 07:30
指を動かすしあわせを届けたい。ドイツ女性が広げる編み物の輪

震災の後、多くの被災地では復興のための様々なプロジェクトが立ちあがりました。本格的に軌道に乗り、新しいかたちでの地域ビジネスとして展開されるニュースを耳にすることも多いと思います。私が注目しているのが、震災で大きな被害を受けた気仙沼ではじまったニット製品を製造する会社「梅村マルティナ気仙沼FSアトリエ」と、魔法の毛糸「Opal」です。
指を動かすしあわせを届けたい
梅村マルティナ気仙沼FSアトリエが立ち上がったのは、震災から1年後の2012年3月のこと。ちなみに、FSはドイツ語で「Friedenssocken」つまり「平和の靴下」という意味です。
1987年に医学研修生として来日し、ドイツ語教師などを務めながら京都の地で暮らすマルティナさんが、もともとの趣味であった編み物教室をはじめたのは2006年のことでした。震災後ドイツへの帰国も考えたというマルティナさんですが、子どもたちの希望により日本に残ることを決意。なにか自分でもできることはないだろうかと考えたときに、思い浮かんだのが編み物だったそうです。
被災地に雇用をつくりたい
避難所で生活する人びとにとって、指を動かすしあわせを感じる編み物はきっと役立つに違いない。
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