これによって、さまざまな不調を改善する効果が期待できるとわかったのです」(藤本先生)
耳からの刺激は、脳にダイレクトに届く
現代人は、理性や思考を司る“新脳”が発達したことで、呼吸や感情など原始的な欲求を司る“旧脳”の活動を抑え込んでいる状態なのだとか。私たちが抱える不調や不安は、このことが一因だと考えられますが、音楽は、リズムが“旧脳”、メロディやハーモニーは“新脳”と、どちらにもはたらきかけるので、自律神経やホルモンのバランスを整えていくそうです。
また、五感のうち、仲間の悲鳴や敵が襲来する音など、危険を察知するのに必要な“聴覚”と、腐ったものを食べて命を落とさないようにするための“臭覚”は、生命の存続に直結するため、耳・鼻からの刺激は脳の中枢に直接届きます。対して、視覚・触覚・味覚は、大脳皮質に一度転写されてから伝わるので、タイムラグが発生するのだとか。つまり、「音楽」を「聴く」ことは、脳へダイレクトにはたらきかけるのです。
“ドーパミン”を放出できる音楽とは?

「音楽のジャンルや曲は、好みで選べばよいのですが、脳はより複雑なものを好む傾向があるので、楽器の種類が多いクラシック音楽は特におすすめです。
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